さて、入院から恐怖の(?)一夜が明け、手術当日です。
この日も朝から浣腸…(汗)ダッシュ!
手術は2番目で、午前11時からとのこと。
もちろん、朝から絶食で飲み物は9時までOKでした。
デイルームでボ~ッとしていると、7時半頃に夫がやって来ました。早い~っ!
9時頃に点滴が始まり、手術の身支度について看護師さんから説明を受けました。
まず、ずっと同じ体勢でいることによって血栓をつくらないために(エコノミークラス症候群
の予防)、医療用の弾性ハイソックスをはきます。
そして手術着を着用。ああ…病人っぽい(笑)
11時ちょっと前に看護師さんに呼ばれ、歩いて手術室へ。
私が受けた手術は子宮筋腫の筋腫部分のみ切除する「子宮筋腫核出術」、それから卵巣
嚢腫の悪い部分だけ取り除く「卵巣嚢腫核出術」です。
子宮を残すか子宮ごと切除するかの選択は、あらかじめ私にゆだねられていました。
色々な方のブログを読み、本を読み、経験者のお話を伺い、よ~く考えました。
元々生理が軽い方ではなく、毎月私がしんどい思いをしているのを知っている方は子宮の
切除を勧めてくださいましたが、子宮を切ってしまうことが自分にはどうしても受け入れ
がたく、やはり残すことにしたのです。
切開方法も、「縦と横、選んでいいよ♪」と主治医の先生。
横を選んでも筋肉は縦に切る…とのこと。でも、おなかを縦にバッサリっていうのも…。
周りの方々のご意見を参考に、横切開でお願いしました。
手術室に入ると…中は思っていた以上に広く、いくつもの部屋があります。
そして、ドラマで見るようなお医者さんがブラシで手を洗う水道を過ぎ、7番目のお部屋が
私が手術を受ける場所でした。
手術室特有のライトに案外スリムな手術台(←興味津々で、ついキョロキョロ・笑)。
さっそく手術台に上がると色々な機械が付けられ、硬膜外麻酔のために横向きになり、
身体を丸めます。
背中の広範囲を消毒し、まずは硬膜外麻酔をうつため、痛み止めの注射を3本。
そして硬膜外腔にカテーテルが入れられ、麻酔が始まります。
再び仰向けになると、鼻と口には酸素マスクが当てられました。
(←私は目まで覆われました・笑)
そして、「では、眠くなりますね~」という先生の声を聞いた数秒後に意識が無くなり
ました。
「終わりましたよ~♪」との先生の声と共に、次に目が覚めた時には手術が終わって
いた…のは良かったですが、喉にはまだ気管のチューブが(苦)!
「苦しい!チューブ取って!」と訴えたかったものの、口にはチューブ、両手は軽く拘束
されていたので残念ながら私の声は届きません。
私が苦しむ中、「ドロドロの血が出てきたね~♪」と楽しそうに?話し合う先生方(汗)
数十秒経ってようやく先生方に気が付いて頂き、チューブを抜くとまたウトウト…。
手術前、私が気になっていたのはココです。
全身麻酔では呼吸が止まるので人工呼吸器を使います。
手術が終わった後、先生は患者を起こして意識を戻させ、自発呼吸が始まったのを確認
してからでないとチューブを抜いては頂けないとのこと。
ですが…手術前日に「それって、苦しいですよね!?」とイケメン麻酔科医に訴えると、
「みなさん、ウトウトされていてあまり覚えていらっしゃらないようですよ♪」と仰っていま
したが…先生、私は苦しかったこと、しっかりと覚えていますよ!!
(でも、胃カメラよりもマシだったかな・笑)
手術台からストレッチャーに移る時はドラマでも見かける、みなさんで「1.2.3!」
(←ココも覚えていた・笑)
その後、病室へ移動。
一番辛かったのは、この時から翌日の夕方までかな。
鼻と口には酸素マスク、足には弾性ハイソックスの上に循環ポンプ、お小水のカテーテル
に点滴、指には酸素濃度を測る機械、背中には硬膜外麻酔と、病室ではいかにも術後の
患者さん状態(汗)
そして、病室に戻ってしばらくすると、主治医の先生が様子を見にいらして下しました。
手術前に、先生には摘出した子宮筋腫を見せてほしいとお願いしていたので、先生は
子宮筋腫がギッシリと詰まった大きめの瓶を持っていらっしゃいましたが、麻酔で朦朧と
していた私は良く見ることができませんでした。
夫や母、姉も見たそうですが、子宮筋腫は拳くらいの大きさのものを筆頭に全部で14個
摘出されたそうです。
しかも、一番大きかった子宮筋腫にはまた別の子宮筋腫がいくつか出来ていたとの
こと(汗)いやいや、これには私もビックリでした(滝汗)
あと、手術直後に喉のチューブで苦しみながら小耳にはさんだ通り、卵巣からはドロドロの
血が入った袋が摘出されたそうです。
硬膜外麻酔が効いているはずなので、それほど痛みはないはずなのですが…
痛かったですよ~!
なぜか、身体の右側の下半身だけはかなり痺れていたので痛みはなかったのですが、
左側はあまり麻酔の効果が実感できず、痛みが強かったです。
そのため、その夜は看護師さんに痛み止めの点滴をお願いしたり、点滴が終わって
ブザーがなったり、足の循環ポンプが何回かエラーでブザーが鳴ったりとうるさくして
しまったので、同室女性にとっても申し訳ない気持ちでした。
怒涛の一夜が明けて手術翌日。
その日も朝から夫が来てくれました。
ですが、私を見た時に夫は「昨日よりも悪くなっている」と思ったそうです(笑)
まぁ…。喉にチューブを入れていたために喉がイガイガしていた上、術後はお水を飲めなく
てあまり声が出なかったですし、身体に付いていた色々な管や機械が不快だったこと、
右下半身の痺れや、ずっと横になった状態も私には辛かったので、すっかり憔悴していた
のだと思います。
それでも、9時過ぎには弾性ハイソックスと循環ポンプが取れて足元スッキリ♪
ただ、右下半身の痺れ&左腹の痛みは相変わらずでしたけどね。
この時、看護師さんから、「歩けたら、お小水の管が外せます」とお聞きしていたので、
「絶対に歩いてやる~ぅ」と思っていました(笑)
お昼近くになって、いよいよ術後初めて歩いてみることに。
まず、ゆっくりと身体を起こしてベッドに座ってみます。めまいや吐き気などがおきないのを
確認し、立ってみます。問題がなかったら、少しづつ歩いてみます。
驚いたことに、思っていたよりも全然歩けなかったです(汗)
一応は進んでいるのですが、スピードはカメさん状態でした。
硬膜外麻酔が効いて右の下半身はかなり痺れていたので、腰の位置が定まらない
のです。前日の朝から何も食べていないので、おなかに力が入らなかったですし、やはり
痛みもありました。
それでも、一応歩けたと看護師さんに判断して頂き、無事にお小水の管が抜けました。
この管が入っていた時はもちろん、抜いて頂いた後も4.5日は痛みや違和感があり
ました。
食事は手術翌日のお昼から出ました。
とはいっても、初めは流動食で重湯、野菜スープ、ココア、ミルクといったメニューでした
けどね。
カップに3cmくらいしか入っていない野菜スープ。通常でしたら一気飲みできるくらい
の量なのですが、なぜか少量ずつしか飲めないので、ゆっくりゆっくり頂きました。
ココアはお砂糖がたっぷり入ったタイプのもの。私は普段はあまり甘い飲み物を飲まない
のですが、このココアの甘みがこの時の私には力が湧いてくるようで、本当にありがたく
感じました。これも休みながら、ゆっくり飲み干しました。
重湯は…全部は頂けませんでした(汗)ごめんなさい。
やはり、口から食事を取ると、身体に力が入るようになりました。
歩くリハビリも、2回目、3回目と重ねるごとに上達♪
ま。この日は手術の翌日ということもあり、長い間身体を起こしていると、めまいでフラフラ
になりましたけどね(笑)
午後にはなんと点滴の針が抜けました。
入院診療計画書では、術後1日目は24時間の点滴、術後2日目は夕方まで点滴、術後3日
目は午前と午後に抗生物質の点滴…と書いてあるのですが、術後1日目の午前中で点滴
終了!?2.3日目の点滴は省略!?とビックリ。
朝に採血をしたのですが、その結果が予想以上に良かったから…とか(笑)?
結局、抗生物質とは退院まで無縁でした。
ネコの去勢避妊手術でも術後1週間は服用するのにね~(爆)
あと、もう一つ良いことが♪
同室の女性が1週間の入院を終えて退院されたので、窓側に移ることが出来ました♪
窓側は窓が大きくてとっても明るく、モチベーションもアップ。
窓からは、東京タワーや六本木ヒルズも見えて夜景も綺麗でした。
入院3日目の夕方から2人部屋の窓側に移りました。
長い入院生活だったので、窓側に移れたことは精神的にかなり大きかったです。
この日、東京タワーはピンクに光っていました。
正面には六本木ヒルズが。
この日は皆既月食の日。
デイルームで他の患者さんや看護師さんと観賞しました。
曇りがちで、なかなか「赤い月」を見ることはできませんでしたが、時々姿を現す赤い月に
歓声が上がっていました。
乙姫 「ママ…大変だったのね」
以前、父が入院していた時、何かと人をそばに置きたがったため少々大変な思いをして
いました。
ですが、いざ自分が手術を受けてみると…父の気持ちがちょっと分かったような気が
します。身体が辛い状態ですと気持ちも弱りますし、思うように動けないですしね。
周りには迷惑をかけてしまって申し訳ないですが、私としては経験値が上がった…と思う
ようにします。
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